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斎藤由多加のブログだよ

がんこオヤジの誘惑

ただの日記

郵政民営化を記念して(?)の、矢沢永吉切手セット三部作が、Kじろうくんより届いた。

Kじろうくんありがとう。覚えていてくれたんだね。

80円切手が10枚、豪華なハードカバーの紙ケースに入っていて、"You Say Yazawa" と内ジャケに、デカく書かれている。それのバージョン違いが3冊。僕が知っている記念切手とは似ても似つかないこのパッケージは、テーブルの上でちょっとしたオーラを放っている。

矢沢信者というのが僕の過去の友達にもいて、でも僕なんかは「いったいどこがいいんだ!?」とずっと思っていた。つまり「まったく興味なし」でこの年齢まで来た。

でも最近、このE.YAZAWAというキャラクターが、「日本から失われつつあるなにか」を象徴しているように思えてきていて、気になりはじめているわけです。今日はそんな話。

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日本から失われつつあるなにか、とは、いったいなにか?という話しであるが、一言でいうと、「イっちゃってるおっさん」という存在、かな。

「ちょいわるおやじ」なんてのが40代のおっさんにひろまっちゃっている時代だから、本来ならば頑固にとぐろを巻いているべきおっさんが、いまは軟弱化しているわけだ。考えてみればいまの40代というのはポパイやホットドッグプレス世代である。シップスのトレーナーやファラのホップサック、トップサイダーのデッキシューズで街を闊歩していた世代だから、当然といや当然なわけだが、やはり社会には「今風の若者」と、それに対峙する星一徹みたいなおっさんがいないとね・・ワサビの効いてないまぐろ喰ってるみたいで気持ち悪いのである。

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△中国周口店で目撃したノーヘル三人乗りの「かみなり族おやじ」!!

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その世代のひとりである僕なども、勝新太郎みたいな「イっちゃってるおっさん」に憧れるわけで、中でも一番脳裏に焼きついてるのは「禁酒禁煙した」と記者会見で言い放っておきながら、記者質問が長いのにしびれを切らして、うっかりたばこに火をつけてしまったあたりのエピソード。

こういう世界にまでいっちゃうと、40代の軟弱オヤジが外見をどこのブランドに取替えたって、ダメなもんはダメなわけです。

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勝新が一冊だけ書いた「俺」という本があって、これが結構面白い。勝新が自分で筆を取るなんてことはありえないだろうから、ゴーストライターを横に、酒を飲みながら饒舌に話す勝新の姿が思い浮かぶ。

ここにはマリファナ所持事件とか、その他の肝心なことは書かれておらずあくまで普通の伝記風に書かれた本であるが、にもかかわらずここまでめちゃくちやか、と感心する。

ちなみに、真剣をつかったせいで事故があったことで知られる最後の座頭市、このメイキングがあなり面白いので、一見の価値あり。(同作DVD版に付属)

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さて永ちゃん切手の話にもどるけど、YouSayと郵政をかけたこの切手。どこの代理店が考えたのか知らないが、意味不明なこんなコピーでも40代の僕がなんとなく納得してしまうのは、この矢沢永ちゃんという存在のみがなぜる芸当であって、どんなに引かれても動じずオヤジギャグを連発しつづけるおっさんに似て、これは昭和的なパワーである。他の音楽タレントだったら、石油缶が上から落ちてくるというか、つまり企画ごと崩壊してしまうにちがいない。

永ちゃんは勝新とはちょっと違うタイプだろうけど、やっぱこの歳までこの人のスタイルを貫いちゃってるわけで、そのせいか他の類似品(類似品的な存在の人という意味)の追従を許さないわけで、その点で「モノホン」と呼んでいいのかも知れない。そしてこの「匂い」にすこし触手が動いてしまう自分がいる・・・。