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斎藤由多加のブログだよ

Windows8パソコンの使い勝手をどう評価するか?その考察2

WindowsRTマシンを試用して三週間ほどが経過しました。

そろそろ、前回書いたWindows8(正確には、これはRTですが)の後半を書かねばと思いつつ、年を越してしまいました。今回は、その後半です。

NECのキーボード付きRTマシンを使っての印象を以下の5点についてまとめてみました。

1.バッテリー寿命はけっこう長い

2.対応しているアプリが乏しい

3.インターフェィス使用感は思ったよりいい。

4.新OSとしての存在意義について

5.今後のモバイル機器への影響について

 

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1.バッテリー寿命はけっこう長い

WindowsRTってのは見た目はPCですが、設計コンセプトはPCではなくタブレットマシンです。その思想に見合ってバッテリーの寿命は期待よりはるかに長かった。この理由は専門家に聞いていただくのが一番いいと思うのですが、ARMチツプのせいか、あるいはOSがCPUを稼働させるポーリング(と今はいうのかね?)のせいか、要はメーカーのハード特性いうよりもOSによるものと思われます。

バッテリー寿命が長いモバイル機器がとても好きです。なぜかというと本格的に外で使う気になる。そのための安心感がある機器が出始めたのは最近になってからです。最近のMacBooKAirもずいぶんと持ちがよくなったので、ファミレスやカフェといった出先で原稿を書こう気になる。バッテリーが脆弱だと、その気にすらならない。で、このNECLavieは電源にささなくても3-4日間は(待機状態で)動いていてくれる。フル使用でどれくらい持つのかのテストは、時間がなくてまだしてませんけどね。

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2.対応しているアプリが乏しい

なにはともあれ、少ない。あるものを探す方が大変なのがWindowsRT対応のアプリです。ただね、個人的には、これは古いと思われるかもしれないが、「何でもかんでも山ほどある」のがiOSだとすれば、この市場はすこし過剰供給というか、なにをどうすりゃいいの?みたいになっちゃっているからね、W-RTのアプリはすこし育ってほしいくらいなのです。悪口をいうのはカンタンですけれど・・。 

さて、Surfaceとよばれるマイクロソフトのあたらしいインターフェイスは、(携帯サイズはしりませんが)タブレットサイズでの画面で使い勝手はわるくない。むしろ「よい」といえるくらい好きかも。

ただ、古き王国を築いた会社のすべての例にもれず、マイクロソフトは新時代のためのモバイル環境にもWindowsデスクトップをひきずっている。そしてそれが最悪なのです。(RTではなく)本当のWindows8はもっとそうですけれど、指でタッチすることに最適化されたSurfaceインターフェイスと並行して、その裏側に、それはちょうど人間のダークサイドかのように「いにしえのデスクトップ画面」がある。そしてこのタブレット専用OSのWindowsRTでは最悪なことに、プリインストールされたOffie2013が起動するときだけ、この古めかしい画面が登場するのです。

PCとiOSやアンドロイドの最大の違いは、マルチウィンドウの有無です。アプリを立ち上げたら背景のデスクトップが見えたり、他のアプリのウィンドウが見え隠れしなくなるのが昨今のモバイル環境の特徴です。これはPC的にいえばマルチタスクOSのない時代のPCに退化したようなものですけれど、それが使いやすさの源泉です。指はマウスのように細かいウィンドウの端をとらえられないからね、このほうがいい。

だからタッチスクリーンの新マシンに、このWindowsの亡霊がいきなり出現すると、かなりげんなりくる。それでもってこのOffice2013の安定性がかなり低いときてるから、いいことなし。しかも他のアプリとちがってOfficeアプリだけは、いにしえのPC文化の「保存」をいちいちしないとならない。


だから他のモバイルでは消失していた「ストレージのどこになにを保存するか」というフォルダーとかディレクトリーという構造思い出さないとならない。これも面倒なのですよ。IMG_1082

▲久々にみる、「どこに保存しますか?」系インターフェイス

 

前も言いましたが、iOSAndroidと同様、RTOS対応アプリはクラウドの専用ショップからのダウンロードのみです。ここにないアプリは、ほかのどこを探してもないことになる。僕が探した限りではevernoteはあってもDropBoxはない。Twitterアプリもない。これからといったところですが、アプリ開発者の人には、まだまだ敵の少ないブルーオーシャンといえるかもしれませんね。

3.(Surfaceの)インターフェィス使用感は思ったよりいい。

RTではアプリもブックマークしたいリンク先も、どちらもが等価に、デスクトップに「ピン留め」という形で保管されます。データこれは個人差が多いかもしれませんが僕はこれがかなりいいと思う。というのも、ベッドサイドにおいて、ときおりのその日のニュースをみたいというときにこのサイズの配置がなかなか使い勝手がいいのであります。

IMG_1083

▲ 情報のチャネルという感覚がなかなかよい。

4.新OSとしての存在意義について

Windows8とRTのどちらに期待するかと聞かれたらもちろんRTと答えますが、それはローカルハードディスクを搭載した重たくて高価なパソコンに嫌気がさしているからですけれど、でもWindows8は普及してほしいと思っています。理由はね、すべてのPCがタッチ式でカメラとマイクが搭載されているとなったら、もっとおもしろいことがたくさんできるから。PCゲーム一つとってもそれは顕著です。遠隔地の人と、ホワイトボード共有して、会話しながらドキュメントに赤入れ添削できるだけで、かなりありがたい。

そしてなんといっても、これでMACの次世代がタッチパネル方式になることがほぼ確定するからというのもある。マイクロソフトがPCをタッチ型にしてきたというのに、アップルの新型パソコンがこれまでどおりマウスとキーボードでいきます、とはいくらアップルでも口うるさい株主が許すはずがない。では、MACがタッチパネルインターフエイスになったら? そう考えるとまたあたらしいことがあちこちで勃発しはじめますよ。すくなくともwebは変わります。だって世界中のパソコンがタッチ式になったことになるわけですから・・。

5.今後のモバイル機への影響について

これが今回のブログの最大の結論ですけれど、現状のスマホ市場がiOSAndroidに二分されている現状をそのまま同業の皆さんは大前提として受け入れているようですが、今回のMSから投じられた小さな(?)一石は、ネットの表現をゆっくりとしかし大きくかえてゆくと思う。いいかえるとスマホアプリが、これまで取り残されてきた感のあるPCアプリと同時進行的に進化してゆく時代になります。これはまちがえなく大きい。

ぼくはGalaxyTab10.1という、ドコモからは発売されることのなかったSamsungタブレット兼電話を輸入して使っています。タブレットなのに電話ができるという不思議なマシンです。しかもペンが付属しているタッチ式。

で、今回の10.1にはなんとタッチ専用のPhotoshopがプリインストールされていて、この使い勝手がすごいのです。マウスとコマンドキーになれすぎた多くのPSオペレーターの皆さんには使いにくいといわれるでしょうけれど、画面に直接さわる形での画像編集の使い心地は、いちど体験すると戻る気がしないくらい。(上級者向け機能をフルに使うのであれば話は別だろうけどね)

ま、これはたとえ話でしたが、タッチとマイクとカメラが前提となると今あるwebは完全に変わってくる。ある意味「アプリ化」してくる。マウスを前提に20年、入力面で劇的な進化がなかったwebの定型化された文法が一気にリニュアル化されることになる。webに対して「話しかけ」るようになったり「描き込」む時代になるわけ。俗っぽくいうと"ゲーム化"してくる。マウスやキーボードを作っていたメーカーもつぶれてくる・・・。

話はながくなったけど、こんなようなことがこれからの4年間で起きることだと思いました。

10月に出した前著で、「FaceBookとアップルとGoogleは新時代の電話会社になるべく虎視眈々とネット上の交換機になることを狙っている」と大胆に書いたけど、先日のFBの発表で思ったより早くもそれが現実になってきたみたいだし、もっといろいろなことが早いペースで起きている気もします。

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話はかわるけど今日は大雪でした。

むすめも成人式を迎えてます。

今年がいい年になりますように、と今更ながら祈りつつ、おやすみなさい。