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斎藤由多加のブログだよ

ティモシー・リアリーおじいちゃん

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今朝、どういうわけか自宅のテーブルの上の古い写真の束から、ティモシー・リアリーの写真が見つかった。家族が古い書棚を整理でもしていたのだろうか?

一昨日購入したJim Marshallの写真集にもティモシーが出ていたので、なんとなく縁めいたものを感じるな・・。

この写真は、たぶん1994年あたりにティモシーの自宅で撮影したものだ。
帽子をかぶったおじいちゃんは、当時ハワイから訪れたジョン・C・リリー氏。世界的な脳の研究家でLSDの研究などでも知られている。女性は、アイリーン・ゲティ。いわゆる大富豪の石油王ゲティの孫娘。彼女は不幸なことに、すでにこの時期すでにAIDSに感染していた。数年後にはカミングアウトをして雑誌の表紙になっているのをみかけたことがある。かなり延命治療が進んでいる分野だから、まだ元気でいてくれるといいのだが・・。

僕はこの時期、西海岸に滞在するときはティモシーの家に住まわせてもらっていて、ある朝、寝坊しておきたら、ここにいる方々が来訪してきた、という次第である。

ティモシーに紹介されたジョン・リリー氏は、開口一番、にやりと笑いながら「Are You Samurai?」(おまえはサムライか?)と聞いてきた。まだ32-33歳だった僕は、サムライの意味がよくわからなかったので、そしてまた、ジョン・リリー氏がどれだけすごい人なのか、よく知らなかったので、はぐらかすように「僕はジェダイの騎士です」とどうでもいいような答えをした。今にして思うと、質問の真意か何だったのか、深く聞いておけばよかったと悔やまれる。

こういうことについては、以前に監修させていただいた、ティモシー・リアリーのDVDのライナーノーツにいろいろと書いたので、いずれここで公開しようかと思う。

調べてみたら、今年でティモシーが死んで10年である。この写真の2年後には、ティモシーは他界したことになる。すでに前立腺にちいさな癌があるということは、アイリーンのエイズの話とあわせて聞かせてくれたことがあった。アイリーンとは一緒に冷凍タンクに入るんだ、みたいなことをたしか打ち合わせていたし。

たがだか33-34の小僧がアメリカの歴史上の人物たちとこうしてスナップ写真をとっていることが、いま思うと不思議でならない。とても稀有でかつ幸せなことだと思う。

一回り上の世代の某氏が、「ティモシー・リアリーと一緒にいたということは、斎藤も薬漬けだったんじゃゃないか?」とまことしやかにいってるのを耳にしたことがある。だが残念ながらこれは大きな誤認識だ。(だいたい薬漬け、なんていう言葉そのものが、学生運動の名残みたいなものだし、日本では安保とか、まさに昭和の時代の発想ですね・・。)
この時期のティモシーはすでに、「人間の大脳を拡張するのは、LSDではなくエレクトロニクスだ」とあちこちでいいはじめていた(←エルとエルをかけている)。時代も、すでにインターネットの出現で、人間性拡張のシステム論はサイバーパンクやグローバルビレッジ、などという概念に到達しつつあった。だから僕らより下のデジタル世代の思想性はここあたりからスタートしているんじゃないだろうか?少なくともティモシーにとって僕は日本のデジタルキッズに映っていたのだと思う。

ティモシーが死んだとき、僕はちょうどバークレーに住んでいて、そのおかげで、そのときの新聞類をとってあった。これらです↓

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蛇足だか、ティモシーは日記を古いマックでつけていて、老眼だからフォントをでかくして毎日タカタカとキーボードを叩いていた。この日記はどこにいったんだろ?

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ティモシーの家の庭です。ビバリーヒルズを見下ろします。

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↓書斎にあるティモシーのCDです。よくみるとおもしろいです。

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