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斎藤由多加のブログだよ

煙草

気管支炎で喘息のような状態でありながら、煙草をすおうとしたら、家族にとめられた。
禁煙という、かつては愚行にしかおもえなかった行動に出る日も近いかもしれない・・・。

今日正月2日、早朝にNHKをみていたら小松政夫氏の芸歴回顧インタビューをやっていた。

インタビュアーの徳永アナは、大のファンである。紅白の三宅アナもそうなのだが、知人の結婚式でお会いしたことがあるが、NHKのアナウンサーの方は、みな誠実な人柄をされていて、話していて民放の人のような嫌味なところがこれっぽっちも無い。三宅アナは、その後お酒をご一緒したことがあるけれど、なんというのだろうか? お人柄が崇高ですらある・・・。だからファンなのである。

ま、そんなことはどうでもよくて、このインタビューによると、小松氏は植木等の付き人をやっていたそうだ。
植木氏のことが大好きで、楽屋では、「つぎはお茶かな、煙草かな?」と気を利かせることに氏は余念が無かったという。

この「煙草」という響き。
インタビューをみてて氏がいった、この一言にしびれたのである。
昭和の人がいうと、とてもかっこいいのである。
煙草がいまみたいに手軽ではなくて、嗜好品だった頃。
懐からさっと出すしぐさも、いまのそれとはずいぶんちがう。

若い世代の人がいうと、「煙草」ではなくて「タバコ」になってしまう。自販機とお弁当とコンビニとタバコ・・。こういう、かっこよくない時代では、おなじ音でも、「タバコ」にきこえる。カタカナなのである。品が無い。

佐野元春の歌詞に、最高にかっこいい「煙草」という言葉が使われていたこを思い出した。それが歌詞では、最後ではないだろうか、「かっこいいな」と思ったのは。曲名は、たしか・・「モリソンは朝、空港で」みたいなタイトルだったかな・・。かなり曖昧だ。あとで確認しよう。(追記 この曲は「こんな素敵な日には」でした)

60年代70年代のモノクロ写真が好きでしょっちゅう買ってくるのであるが、彼らの何がかっこいいかというと、まず、サングラス、そしてスーツ、最後にこの煙草、である。

いまどき、サングラスをかけてても、かっこよいと思える人はそういない。
スーツもしかり、そして煙草も・・・。

煙草が素敵な嗜好品だった時代はおわったのだろうか?

この煙草の出し方、とくにフランスの女優がとくにかっこいい。煙草をかっこよくすうには、ヘビースモーカーではならないような気がする。美しい顔立ちに、きれいな肌、うすい唇。そこにさっと不似合いな煙草があるからかっこいい。訪れるたびに、フランス人は煙草の吸い方が一番かっこいいのではないか、とおもっていた。なのでこのたびの(禁煙の)法律がフランスで施行されるというのは、おおきな文化遺産の喪失に思えてならない。

煙草は、いずれはこの惑星からその姿を消してゆくアイテムであろう。

だからなおさら、古きよき時代の彼らの姿がかっこよく思えてならない。飛行機の客席で、さっと煙草を取り出して火をつけるという、いまとなってはあり得ない光景が、この時代の映画や写真には輝いているのである。