読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

YOOT.COM

斎藤由多加のブログだよ

理想の未来像

常時接続のインターネット回線を自宅に引けることが羨望の時代があった。

ワイアレスで自宅のどこにいてもネットに接続できたらいいな、とか、寝室にも専用のPCを置けたら楽しいだろうな、と思った時期もあった。

そして、いまではすべてが実現してしまった。

実現した今の感想、それはしかし、「楽しいだろうな」の部分が実は「楽しくない」だった。

多忙で切羽詰っている時期には、メールを読むのが苦痛となったり、恐怖になることがある。寝室にいる時間にまでメールを読みたい、とは思わないのである。

入ってくる情報は、楽しいことばかりとは限らない。
見たくない情報が、見たい情報とおなじ数だけ入ってくる。

僕たちは、未来を想像するとき、「情報」という言葉をとても楽しくて有益なものとしてイメージする。だけれども、実現してからいつもわかること、それは「そんなことは、ない」ということだ。

だから情報メディアが進化すると、必ずフィルターも必要となる。

10年前、ウィルス駆除のソフトがここまで巨大産業になると誰が予想しただろう?どこでもつながる」ことが売りの携帯電話には、居留守ボタンやメールの拒絶機能が不可欠になった。

情報は、つきつめると人間である、と故亀倉雄策氏が語ったことがある。目から鱗が落ちた。

そして、人間は、いい人ばかりとは限らない、ということを未来が実現するたびに痛感する。

負の側面、そこにも目を配っていかないと、本当の未来は、予想できない。そして負の側面というのは、かならず人間自身がもたらすものなのだ。