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斎藤由多加のブログだよ

文房具

お気に入りの一品

日常で万年筆を愛用しているので、定期的にインクを補充する。万年筆は、インクをたっぷりと使う贅沢な筆記具なのでインクはどんどんと補充するのであるが、カートリッジは高いし、環境的にもよろしくない。最近は瓶からの吸入式を使っている。

たまたま骨董市でみかけたかわいいインク瓶。でもこれは使うのはなんとなくもったいなぁ・・・。ま、どうせ使うことになるのだけれどね。

Ink

文房具に凝るというのは男の専売特許(死語!!)だった。どんな男性誌でも文房具紹介ページは花形だった。最近はITへとその矛先が移ってしまったせいで、文房具なんて言葉は絶滅してしまったけれど。

でも、武士が刀を愛でたように、手のかかる道具の手入れをするのって男の本能だと思う。マンモスと戦っていた氷河期の時代から、男の道具好きは遺伝子に組み込まれている。だからこの習性はなくならない気がする、たとえその対象がiPhoneのようなデジタル機器に変わったとしても。

40代になってくると自分のクセとかが確定してくる。だから、「あたらしいもの」から「合ったもの」を探すように行動が変化する。若いうちにあれこれ手広くつまみ食いを経験した人ほど、それがカバンでもクルマでも、あるいはコンピューターでも、自分に合うもの、というのが見えてくる。

そういう傾向って、雑誌的には「大人のこだわり」とか「自分らしさの追求」などというけれど、要するに老いて適応力がなくなった自分へのいたわり、ではないかと思う。そう、「いたわり」。体に合った水じゃないとおなかこわす、みたいなね。弱体化する自分、つまり肉体も精神も、を道具で補う、というのは、人間の本質ではないか。

自分の字をいちばん自分らしく表現してくれる万年筆との出会いは、だからとても貴重だ。筆圧とかクセがあるから、なかなか合うの見つけるのって大変なんだ。いまさら筆跡をかえることなんて出来ないし。

僕の愛用している万年筆は、DeltaのDolce Vitaの中字、というヤツ。そのクセのある線を鮮やかに彩ってくれるインクとの出会いも、これまた貴重である。この古めかしいインクがそうだ、というわけではないのだけど。