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斎藤由多加のブログだよ

「木を味わいたい」という奇妙な欲望

たいへん不謹慎な話で恐縮ですが、古い一軒家の火事跡の現場は、とてもいいにおいがします。

木が燃えて燻った独特のにおいです。

「たき火のにおいが好きだ」という人がいますが、それと似ています。

年齢を追うごとに、この「木」というものに弾かれる自分がいて、この連休中も読んでるものといえばなんと木造家屋の本とレトロ家具の本だっ。(笑)

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さて、ただいま自分の机上には、NIKKAの「鶴」というモルトウィスキーがあります。

スーパーで買ってきたものですが17年ものなので、1万円近くしたでしょうか。

もちろん、ちびちびと飲んでます。

自宅では酒を飲まないことをポリシーとしてきた僕も、最近、シングルモルト、だとか、スコッチウイスキーなるものにハマり始めていて、こうなってしまいました。

以前にブランデーの広告対談に出させていただいたことがあって、その時の対談相手の某氏は「若い奴は酒を飲まない」「ゲロもはかねぇ」「洋酒にいたっては見かける事もねぇ」と嘆いてました。たしかに若い頃は安いウイスキーをずいぶんと飲んでは吐いたものですが、いまでは若者が飲む姿はおろか、自分も焼酎しかのまなくなっていた・・・。

そんな僕が突然茶色いお酒シングルモルトにハマった理由は、「たっぶり焦がされた樽のスモーキーな味がおもいきりしみ込んだシングルモルト、なにかいいのありますか」というとある友人の一言。

通にいわせたら素人臭い表現なんでしょうがね、この表現にビビッとスイッチが入ってしまったのであります。

それからというもの、バーテンがボトルを片手にうんちくを語ってくれるそのバーに通う。あちこちのスコッチをハーフで味合わせてもらい、どんどんと樽の味に目覚めたのであります。要するにウイスキーという液体を通じて「木」を味わう試みなのです。酔うためじゃなく、酔わないように飲む。味がわからなくならないよう気をつけないとながら飲む、という火遊びのような自己矛盾がたまらない。

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昨年末に国際線の機内販売で、マッカランの17年という珍しいボトルを買いまして、会社でちびちびやっています。このマッカランは、樽を三つ経由して出来上がったのが特徴で、シェリー酒やバーボン樽(もちろんアメリカ製で使用済みのもの)を取り寄せて、味を付ける、その行程がレギュラーよりもひとつ多いというもの。これがたまらないほど、いい香りがするんだな。

ショットグラスにストレートのまま注いで、鼻を近づける。するとグラスの周囲15センチの空間にまるでハチミツのような香りが漂うわけです。

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そんなこんなで、最近気になるちょっと奇妙なお酒がこれです

10年かけて、酒を待つ、というなんともかわった試みですが、企画ものにしても一流メーカーさんだけに、期待も大だったりして。

10年って言ったらちょっとした生命保険より長くて届く時には孫が入るかもしれないな・・。けど、たぶん申し込むことになるんだろうな・・。肝心の樽木をこの目でしかと確認をさせてもらえるなんてそんな機会そうないからね・・。