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斎藤由多加のブログだよ

入院するということ

日曜日の午後の病院というのは静まり返ったおばけやしきのようだった。

午後二時、港区にあるこの大病院に来たのは入院のためです。

入院というのはもちろん僕自身が患者本人を意味しています。

予定期間は二週間で病名は糖尿病。

正確にいうと、「最近血糖値がすごく高くてヤパイよ」ということだそうです。

糖尿は「病」とつくわりには痛みや自覚症状がない病気でして、人間ドックのたびにああだこあだと指摘されながらもそのままずっと放置してきたのであります。

そもそも痛みや自覚症状が無いからわざわざ医者にいかない。いや、医者側としてもこれという治療法などない、それが糖尿病のやっかいなところです。要するに生活改善しかない。

ま、僕の糖尿の原因は明らかで、不摂生とストレス。


痛みのない病気なんて利子のない日本育英会奨学金や国の助成金、あるいは延滞金のないビデオレンタルのようなもの。返そうという気がおきるわけがない(笑) 脅されないと入院はおろか食生活を改善しようなどという気さえおきない。そもそも人間なんて、痛い、とか、とにかくなにか困らない期限を先送りにしてずるずると毎日を過ごす生き物なのです。

そしてある日怖い男の声で「レンタル料かなり滞ってますがどうしまひょ?」なんて取り立て電話がかかってくる。薄々わかっていたけどそのとき初めて「やばいぞ」となる。

そう、入院したということは、僕にもこの「怖い声の人」があらわれたという事です。

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僕にその怖い警告を発したのはF医師。F医師は中学高校時代の同級生です。

入院という言葉に「よしゃ」と同意したのは、ずるずるの毎日にピリオドを打ちたかったから。

どうせ入院するなら個室じゃなく相部屋がいいな、というのも、一度も入院したことがない者の好奇心からに他なりません。