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斎藤由多加のブログだよ

テトリスとタンパク質と光学異性体の復讐

ただの日記

iPhoneテトリスをダウンロードして久々にやってみた。久々にプレイすると、テストリスはやっぱりおもしろい。
プレイして気づいたこと、それは、左右非対称のピース、いわゆる「光学異性体」のピース配置は左右対称のピースとは明らかにちがう脳の部位を使わせるということだ。つまり、左右の違いを考えなければならない分、脳の負担が高い。

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****光学異性体のはなし******

光学異性体という言葉は高校の化学の授業で習った。
これはつまり、分子記号上では同じにみえるが、互いに面対称なのですこしだけ異なる性質をもつ二つの物質のこと。

最近この言葉を耳にしたのは「放送大学」の分子生物学の講義をみていたときだった。原始地球でアミノ酸が生成され、それらが生命の起源になっていた、という回でのこと。

本来、確率的には左右同数の光学異性体が存在したという。が、ほんのちょっとしたはずみで一方がすこしだけ多く生成され、ひとたびそうなった途端、連鎖反応によって指数的に他より増えつづけた。いまでは地球上のすべてのアミノ酸が、その片方に統一された、という話。(専門単語については記憶が曖昧です、すみません)

すべての生物の心臓を左側に配置した神さまのきまぐれ(自然界にある左右非対称の謎)に、すこし光がさしたような気がした。

************連鎖反応のはなし**********************

話は変わって狂牛病の話。その原因であるプリオンは生物ではない。ウィルスでもない。ただのタンパク質である。ただのタンパク質なので加熱しても「殺菌できない」。これは人類史上例を見ない厄介さだ。某国からの日本への食品テロに、このプリオン混入が用いられたら恐怖だ。

このプリオン、おなじ分子構造をもつものはこれまでも存在したそうだが、実は、その立体構造がすこし異なるという。ちょうど光学異性体のようなものだ。(構造がもうすこし複雑なので光学異性体とは呼ばないわけだが)

この特殊なプリオンが脳などのタンパク質に接触すると、どういうわけか「連鎖反応」が起きるーてしまうという。そのせいで生体に障害を起こすというわけだ。いってみれば、原始地球の時代に絶滅したと思われた方の光学異性体の゜復讐」である。

いいかえると原始地球の連鎖反応が生命誕生に向けてのそれだとすれば、狂牛病プリオンのそれは死へのタンパク質連鎖、というわけか・・・・。

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iPhoneテトリスはタッチパネルでのピース回転なのですこし使いにくい。ゲームオーバーになる理由は、この「光学異性体ピース」への対応遅れがほとんどだ。人間の脳は、この左右差の識別が弱い。そんなことを考えていたらふと、この光学異性体プリオンのことが脳裏をよぎった。

あ、また、左右をまちがえちまった・・

これはプリオンの復讐だ・・