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斎藤由多加のブログだよ

企画会議はタブレットPCでいこう

ただの日記

なんどもこのBLOGで取り上げてきたタブレットPCの威力ではあるが、ここのところ、新生デジトイズ社内の会議室でさらにそのパワーを増しているので、今日はすこし僕の活用術などを書こうと思う。

***************会議のライブ感

そもそもタブレットPCは絶滅の危機にあって、とくにピュアタブレットはほとんどといっていいほど市中にはない。いいかえるとかなりレアな存在であって、手元にある(将来のバックアップを含めて)3台あるNEC製のVersaProVY11F/GL-Rは、僕にとって、いや僕たちにとって貴重品ともいえる存在となっている。

そもそもタブレットPCはいわゆる"パソコン"として捉えてはその価値を誤認する。パソコンとしてではなく、すべてのデジタル装置類とフル互換性のあるドキュメントマシンとして捉えると本来の価値が正しく評価できるように思う。

厚さ1cmたらずの、まるでモノリスのような形状をしたこのマシンは、会議テーブルではプロジェクターに接続されその画面をそのまま大スクリーンに投影することで、最初の威力を発揮するのが特徴だ。

そもそもプレゼンテーションというのは、資料配布するための場ではなく、理解を促すことが最優先だ。わざわざ人を集めた場で一番大切なもの、それは「ライブ感」だと思う。

この「ライブ感」を忘れてしまう会議が大手他社には多く、それらは儀式などと呼ばれているけれど、じゃ何のための会議かというと書類を配布する儀式であったりする。大スクリーンに投影された画面に、せりふとともにペンですらすらと描いて説明することは、プロセスを共有するためにとても有効だと思っている。ここでいうライブ感というのは、ソフト的にいうと、変化する画面、だ。PowerPointのように固定化されたものではなく、質疑に応じて「変化」するドキュメント。

会議の途中ないしはあとでそのドキュメントを配布したいとなったら、タブレットPCから(無線LAN経由で)プリントアウトして手渡せばいいし、メール添付でそのまま配信してもいい。これが第二番目の威力である。そもそもドキュメントなんてものは共通体験の結果として配布されればいいものだ。大事なことはとにかく参加者の「視線」「意識」を一点に釘付けにすること。これをプレゼンターは忘れてはならない。各自がばらばらに下を向いて書類を見ているようでは、参加者の脳細胞は互いにシンクロしないのだから。

***************タブレットに向かう姿勢

タブレットの第三の威力は、会議室から出て、一人になったときでの肉体の開放感、つまり寝転んで使えることである。ソファーに寝転んで通常のPCを操作することはできないが、タブレットは快適だ。なにせただペンでだらだらと書いていればいいのだから。

この姿勢というのはけっこう大きくて、たとえるならばWiiNintendoDSの違いがある。機械に姿勢を合わせるか、自分の姿勢にあわせるか、の違いである。姿勢が人間の精神に与える影響は大きい。僕のようにだらけた姿勢でメモを繰りたい人間にとってタブレットは、紙製のノートの次に優れたメディアである。ただ紙は、明るく光らない。液晶は光ってくれるからこれがなかなかよいのである。とくにベッドサイドではね。

***************好みの質感

そうなってくるとこの「ペン」の感触が、すこしばかり重要になってくる。太さ、質感、グリップの感じ、芯と画面の摩擦感、どれもが人と道具の「相性」に影響してくる。

下はNECの当該マシンに付属しているペンである。実はこのペン、あらためて使ってみるとさほど悪くない。人さじ指についた2wayボタンは、対象物への右クリックと、そして消しゴムなどの機能を持っている。

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だが、僕のように手の大きい人間にとっていちぱんしっくりとくる名作は、なんといってもHPマシンに付属している下のモデルである。

***************HP製品付属のタブレットペンの名機

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このペンの握り心地は、重量感がかもし出すペン独特の安心感とそして安定感となっている。ワンボタンである分、消しゴム部は、ペンのトップ部分が感圧で対応している。P1070033
だから、手描きの絵を消すとき、ペンを逆さに持ち替えて画面をゴシゴシとこすることになる。カフェではお客たちがその様をものめずらしそうに眺めることが多い。ここに紹介しているものはすべて3年前の製品なのであるから、いかにこのタブレットの認知が低いかをあらためていつも思い知る。

僕はこのペンを秋葉の専門店で単品購入した。この店はパーツ部品としてこの名品を販売していたようだが、すでに製造中止となったせいでもう入手できない。バックアップで数本を購入した僕も、紛失および故障の経緯とあいまってここにあるのが最後の一本となった。いまでは屋外には持ち出さず自宅専用となっている。   

そのかわりに多用しているのが、下のクロス製のペンである。これはいわゆるボールペンのクロスブランドをライセンスしてWACOMが製造しているものだが、こちらもペントップが消しゴム仕様となっている。

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***************画面の傷と保護

これら消しゴムの機能を駆使していると、液晶画面(プラスチックの透明カバー)にこのプラスチック製の消しゴムトップ部との摩擦で細かな傷がついてしまう。これが、タブレットPCへの最大の劣化特性である。プラスチック同士の摩擦で作られる細かな傷はまるで曇りのように透明カバーを白色劣化させ、美観的にもクリアさにおいても問題となる。なので二台目から僕は、この液晶に保護フィルムを貼って使用している。このフィルムのおかげで、操作の安心感はきわめて高くなる。

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***************芯

芯は交換可能であるので、いくつかの素材を試して一番手になじむものを使うとよい。僕は、フェルト素材のものを多用するんだけれど、それはこの素材がかもし出す快い摩擦感が好きだから。本来はPainterなど向けにデザイナー用につくられたものだろうが、図を描くときにとてもよいのである。これらはアマゾンでも購入可能。

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***************アプリケーション

もっとも便利に使っているのは、マイクロソフトWindows XP tablet editionに付属させているWindows Journalで、ま、これは手描きのノートパッドである。それからMindManagerの新バージョンは、手描きの文字をワンボタンでテキストに変換してくれる。(手描き文字のオブジェクトが一行なので認識率が高い)

ま、オタクでマニアな照会文になってしまったけれど、この便利なドキュメントマシンは、企画者のために有効であって、ざくざくと対象物を荒削りに切り出して見せるためのものである。

それらを精査してまとめてゆく工程にまでキーボードレスを駆使することはお勧めではない。また重さや形状の違いから、一台二役を求めてキーボードつきタブレットを使うこともあまりお勧めできない。ピュアタブレットは断じてパソコンの代替品ではないのだから。