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斎藤由多加のブログだよ

Leica X1の第一印象(例によってインターフェイスから)

発売から半年ちかく経過したX1ですが、実質的に発売さていない状態が続いてました。僕も4月中に予約したものが7月2日に到着でしたから、市中でも品不足はいまだに続いているのでしょうかね?

ライカのX1というカメラ。コンパクト系になりますが、過去でいうところのPanasonic製ではなく(ネット上の情報を統合すると)どうやら以前のものよりもライカ主導で作られたもののようです。

これまでのライカデジタルのラインナップは、

●デジタルの遅れを取り戻すための「コンパクトOEMモノ(ブランド貸しに近い)」

と、

●M8に始まった「いよいよ本格デジタル参入モノ」、

そして、

●Sシリーズのような「やけに価格が高いプロ用モノ」があります。

このX1に触手が動いたのは、ライカが「本格的にコンパクト市場に一段階深く入ってきた」ように見えたからです。ま、X1の大きさをコンパクトといっていいかは別の議論があると思いますが・。

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さてデジタルというのはソフトウェアでその多くを処理しますから、どの機能を優先してボタン配置をするか・・このインターフェイスデザインによる「機能の重み付け」が各メーカーの主義主張となってくる。ま、もちろん色処理の味付けなども重要ですが・・

さてこのX1を一言でいうならば、手動撮影に重きを置いた単35mm焦点廉価Mデジタルといえるような気がします。(別の意見の方も多々いるでしょうがね笑) その印象の根拠は、先のインターフェイス配置の重み付けが、Mシリーズをベースに「マニュアル撮影」に置かれているから、です。その点でこれまでのOEMデジタルとは一線を画すモデルといえるでしょう。よりライカっぽい。

おそらくライカの愛好家は、オートフォーカス撮影にシャッターを押してからの「時間差」がとても嫌いだと思うのですが(そして僕自身も思い切りそうなのですが)、そのストレスを回避するには、手動しかない。手動といっても各種操作設定をメニューから呼び出すのではチャンスに間に合わない。シャッタースビードや露出、ピントリングを物理的にダイアル群に割り付けないとならない。かつてのリコーGRもそのあたりがんばってましたが、本体がコンパクト過ぎて、しかもソフトで動的に割当をカスタマイズできる仕様だったので、手動使用が今ひとつ馴染まなかった記憶があります。このX1は、そのあたりをばっさりと割り切ってるモデル。すこしアップルっぽいといっては言い過ぎか?

入手してまだ24時間と少々しか経過していない僕のX1の第一印象は、ですから、「すべてを手動モードにした時」の限定でのものです。その結論としては、なかなか、よい。

この手の話でかならず対抗馬として出てくるのはオリンパスのPENだと思います。(値段はPEN2と倍ちがいますが、PANAのOEMとライカブランドの同製品の実勢額の違いとほぼ同じようなものですから、のれん代を加味して、ここでは同レベル価格帯といいきっちゃいます)

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X1の操作系はほぼすべて「単機能」です。だからボタンでもリングでもそのトップには機能名がしっかりと表示されている。いわゆる「マルチ機能」なボタンとか、「階層メニュー型」ではない。一般的なコンパクトにありがちなトップの「モード選択ダイアル」(AとかPとかMとか)はいっさい割愛されている。すべてが「単機能」になっている仕上がりはMデジタルに近いものです。たとえば、トップに配置されたダイアルは、「シャッター速度ダイアル」と、「F値設定ダイアル」、それにシャッターボタン。ぞれもがダイアル回転で数値をダイレクトに設定する。背面(液晶側)には、左列にずらりとボタンが五つ配置され、再生、焦点(撮影時)、WB、ISO、INFOがダイレクトに選択設定できる。

肝心の手動ピント調整は、背面右上のリングを調整すると同時に、画面中心部が液晶にクローズアップされ確認できる仕様でこれはPENと同様。

これまで、「設定メニュー」の中に配置されていた撮影時の諸設定をすべてトップレベルに持ってきて、物理的に配置、そのぶん「モード選択」などは割愛、というインターフェイスをもってきています。

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レンズはf2.8のエルマリート24m、35mm換算で36mmだから、PENのパンケーキ17m35mm換算で34mmとほぼ同等。PENの標準パンケーキに限っては、起動時にモーター駆動でレンズ部が飛び出す必要がないぶん安定性を感じるのと、ピント合わせのインターフェイスがレンズリングに割り当てる(あくまで電子スイッチ的でレンズ移動する機械的なものではない)点が秀逸だったし、どちらがいい、というのはまだわかりません。個人差もあるしね。PENのシャッター振動はなかなか得難いものでした。

APS-CCMOSの描写比較やレンズ特性は、もうすこし時間をかけて、です。細かくはネット上の写真サンプルの品質で判断していただくとして、以上のような操作系味付けのこのX1の使用印象は、予想よりけっこう、いい、のである。

まだまだ、X1を持ち歩いてどうだ、という生活がありはしません。今回は机上のレポートに近いんです。

もうすこし詳しくいいますと、こういう性能比較もさることながら、「もって歩きたい」というデザインが、このシンプルな配置とともに、なかなかいい。僕はカメラも「デザイン」でやられてしまう質で、このレトロデザインカメラのX1が欲しくてほしくてしょうがなかったんですが、バーテンダーが「斎藤さん、ずいぶんと古いカメラ持ってきましたね」と言ったその一言で、かなりうれしく思ってしまったのです。

実勢価格で21万以上するわけですから、ただ「デザインがいい」ですむシロモノではありません。僕もこのX1購入のために、一部売り払ったものと、それから別にらあきらめたものが二つある。そこまでするか?というこの値段の価値はどこに?、となると、正直よくかわらない笑。

つづく