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斎藤由多加のブログだよ

IphoneのGames

ただの日記

ゲーム業界は不景気といわれています。唯一ソフトが売れているNintendoDS市場も、任天堂製のゲームソフトのためだけにあるマーケットになってしまい、サーバパーティーによる新しい試みのタイトルはそうそう出てきにくい。
かくいう僕らもDSタイトルにチャレンジしてきたのですが、なにせいろいろなことで待ち時間が長い。ソフトなんてものは作っていても、ただ待っていてもおなじコストはかかるわけで、このスピードでやっていたのでは中小企業の体力は消耗しきってしまう。

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任天堂という会社の哲学には共鳴できる価値観が多く、学ぶ点も多い。なるだけ新機軸で参画したいと思い続けてきたのだけれど、やはり任天堂は世界で最も優秀なソフトウェア企業です。なので実はサードパーティーをあまり必要としていないことがわかってきた。新しい機能を必要とする企画を多くたててしまう癖が僕らにはあって、「サードパーティー」にはどうしても待たされる時間という大きな壁がそこにはある。かくいう最近も、商標登録まで済ませて2005年の春から提案してきたタイトルに「4-5年前だったらかなり斬新な企画だったけどねぇ」というコメントをもらったことに、円形脱毛症が二カ所もできてしまったのであります。

ハードメーカーが新ハードの新機能を公開できるのは製品発表と同時で、しかもソフトメーカーとしてその機能を駆使したタイトルを同時発売となってくると、本当のサードパーティーのできる新規性なんて、なかなかないんだな。これは致し方ないことだけど、だからそこかなりめげ気味なのである。

キューバ行きがなくなって連休を都内ですごしながら、これまでの自分の判断を反省しつつあれこれ考えてみたわけです。

でもじゃあ、ゲームそのものが低迷しているのか、というと、実はぜんぜんちがう。iPhoneでダウンロードできる低価格ゲームは、若い才能のアイデアに溢れています。しょうもないものもたくさんあるけれど自由でのびのびとした作品がつぎつぎと現れているではありませんか。例えるならばゲームにもスーパーマーケットの価格破壊が登場し、いわゆる、玩具流通でのゲームパッケージが時代遅れになっているだけのはなしなのです。

iPhoneの市場を見てある人は、「一日150本もの新作が出てきている市場じゃ、ソフトなんてまともにうれませんよ」というが、そういうアメ横みたいな市場から新しい作品が出現してくるということは、自分自身がたどってきた過去を振り返っても決して間違っていないわけで、「競争がはげしいけど潤っている場所」、と、「一社のソフトが市場独占している場所」のどちらがサードパーティーとして健全か、という判断になってくる。ま、うちの最初のタイトル「GABO」はさすがにアップルに「拒絶」されたのだけれどね。
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なぜiPhoneに生き生きとした、あるいはへんてこなゲームがたくさん出現するか?という話をしますと、それは宣伝費などの巨大投資が不要だからです。特殊な開発機材を買わなくてもいいし、つくる側としての敷居が低いわけ。要するに個人が法人が入り乱れて勝手にいろいろなものを出してくる。だからおもしろい。

これと同じ話は、かつてのファミコンブームの時に問題になったのは記憶に古くないところです。
一本6800円もするゲームパッケージの中に粗悪なタイトルが乱立し、市場が信用を失いはじめた。これに対してファーストパーティーは厳しくライセンス認可を引き締める策に出た。
しかし、価格が一本200-300円ぽっきりだと話は変わってくる。買いやすいんだな。
ゲーム業界のROM製造モデルだと、一本のライセンス製造費が1000円近くして、さらに宣伝費が数百円。だから、「5000人でいいからこのソフトを気に入ってくれる人がいればいい」、というモデルは玩具モデルだと成り立たないのです。
ところが、iPhoneのアプリだと、テレビや雑誌広告は不要だし、ROM製造費も不要、重要なことは口コミということで、ネットということになる。いってみれば、ゲーム市場のオープン化が進んでいることになります。

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NIntendoDSiは2万円以下という廉価で購入できる反面、iPhoneは、ハードだけでその数倍する。定額基本料をいれるともっとする。性能を考えると、DSiはかなりいけている。それに対してiPhoneはどちからというと金を持ってる大人限定のアイテムです。
しかし、それを世界中の多くの大人が持っていて、それらがつながっていて、旧態然とした販売網などを介さなくてもソフトが届けられるというのは、決して長くは続けないという予感はしますけれど、かつてのマックの時代のワクワク感が、やっぱある。
DSiウェアは、その点で期待しているのだけれど、課金が特殊な分、大人たちはあまり入ってきていないんですね。要は認知度が低すぎる。これがうまくいってくれればいいのだけれど、サードパーティが口をはさめるもんでもないし。

なので今を一言でいうと、ハードが高く、ソフト価格も安いが、ROM代がかからず、オンライン納品、世界対象というiPhoneの環境は、巨大タイトルには向いていないだろうが、小さなプロジェクトには向いているという事実が、ごく自然に現象として現れているだけと思えるわけです。
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これからのゲームはファーストパーティーの時代になります。
ただしファーストパーティーといってもハードウェア会社という意味ではない。課金プラットフォームのこと。iPodでなくiTuneStoreみたいな場所をもっている企業です。
ぼくら日本のゲーム業界は、家庭用も携帯も、常に、どこの国よりもファースとパーティーに規制された環境に育ってきた。そういう環境に一番慣れている業界なわけですが、相手が海外となると、話は大きく反転する。人脈もネゴも接待も「仕事の貸し借り」もきかない。
そういう環境がこれからあちこちで多発してくることになります。

さあ、そういう時代に、ゲームメーカーはどうすべきか?
けっきょく,二択だと思うんですね。









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そういえば
www.digitoys.jp
で、もう一つのブログをはじめました。