YOOT.COM

斎藤由多加のブログだよ

<第0回> その2「大玉出展報告」

(以下の内容は、当時の企画意図の再現性を意図し、
ほぼ日刊イトイ新聞2004年6月6日号に初出した原稿を
転載したものです。)

「大玉」出展報告 その1

前回お話したE3の展示を終え無事帰国しました。
このタイトル、名称を「大玉」といいます。
すべてが直前にきまった出展でしたので、
なにもかもがぶつけ本番、といった出展です。
「大玉」の表記が印刷物によって
OdamaとOhdamaの両方が混在するといった
混乱もありました。

そんな準備不足が演出と見られたのでしょうか、
海外のジャーナリズムでは、
「謎の」とか「不思議な」とか
インパクト」とか「異質の」などといった
表現が目立ちます。
帰国してわかったことなのですが、
このきわめて日本的題材のゲームに対する
米国の反応が意外にも大きい。
三日前には、なんとこのE3の賞に
ノミネートされたという連絡までがはいった。
海外での受賞は何度か経験したのですけど、
参考展示作品でのノミネートなんてことは
前代未聞の経験です。
たいへんうれしいことですが
スタッフ一同びっくりしています。

ゲームというのは
心理学に近い分野で実に興味深いものです。
ユーザーにルールや設定を
受け入れてもらう必要があるのですが、
そのレセプターが思わぬところにあったりするからです。

このへんてこりんなゲームを、
ゲラゲラ笑いながら延々とやっている
アメリカ人の表情をみていて
ひとつ発見したことがあります。
前回書いた「一生功成りて万骨枯る」という
極めて異質なボールゲームのコンセプトを
受け入れるレセプターが
アメリカ人にはすでにあったということです。
それは(たぶん)「アメフト」です。
これは意外な発見でした。
作品展示というのは(宣伝効果とは別に)、
予想外の情報を制作者にもたらしてくれるものです。