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斎藤由多加のブログだよ

言葉のはやりすたり周期は1年半くらいかな

ただの日記

シーマン」の仕事をずっと続けていると若い世代の「はなしことば」を観察するようになってくるのですが、こういう話し言葉って、なんとなく、1年半くらいで変化します。

7年くらい前の例ですと、「それ、ウケるんだけど」みたいな使い方がそれ。日本語としてはちょっと変だけどそのうち普通になっちゃいました。いまでは耳にすることもほとんどない。新しい言葉ってのはそういうものです。
最近だと、「雰囲気」という言葉。これは流行言葉というよりも、知らず知らずのうちに伝播しているようですが、テレビに出ているタレントさんでも「ふいんき」と発音している人がとても多い。「い」と「ん」を逆に発音している。聞き逃しがちですが、よく聞いてみてください。けっこういますから。

音声認識というのは、ことばをすべて「よみがな」で登録するもんですから、イヤが上でも敏感になる。ちなみに「(銀座の)クラブ」と「(DJのいる)クラブ」の違いは、ですから、今の音声認識ではとれないんですよ。文字登録である以上、発音の違いを登録できないので。言葉にはかならずメロディーがありますが、現在の音声認識技術はそれを文字と一対一対応という前提でつくられているんです。
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「新しい」ということば、単体で「新」は「あらた」と読みますが、「しい」と形容詞がつくと「あらたしい」ではなく「あたらしい」と、ちょつとぱかり順番が入れ替わる。
これ、江戸時代に当時のスノッブな人々の間で、本来の「あらたしい」の音をひっくり返して話すのが流行した名残だそうです。ま、いわば業界用語の「ちゃんネーとザギンでもいく?」とまったくおなじです。
同様に、「秋葉原」も、むかしは「あきばはら」だったものが、いつのまにか「あきはばら」となった。それが二度くりかえされて「アキバ」に戻ってきたということになる。
ま、つまり話し言葉になんてものは要するに広まったもんがち。だから生鮮食料品みたいなところがある。今を生きている人でないとつくれない、それが「会話ソフト」の面倒なところであり、おもしろいところ。

誰がつくったか知りませんが、この手の王者は「ダサい」でしょうね。そのうちに辞書に載ることになるでしょうし、「キモい」「ウザい」もかなり高得点です。「ナウなヤング」とか「フィーバーしようぜ」はまんま英語なので一時的な流行してもすぐに絶滅してゆきますけれどこれは「新造語」でないからでしょうかね。
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以前にも話したことがあるかもしれませんが、最近気になるのが「コワもて」という言葉の意味で、漢字で書くと「怖面」ってなります。でも若いひとは「恐いけどモテる」という意味で使ってる人が相当多い。つまり「ツンデレ」と同じような意味なわけ。
なもんだから、たとえば「シーマン」の新作をつくるとなると、いろいろな盛り場に出てっていろいろな人と話す時間をつくるようにしてまして、すこし先にはやる言葉や概念をなるだけいれるようにするわけです。

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そのむかし、「セックスフレンド」という言葉がメーカーのガイドライン的にNGだったので「セフレ」という強引な造語を入れたことがありまして、当時はチェックする人もなんの意味かわからなくてなんてことなく通過したのですが、最近ではかなり浸透してもうだめになってしまった。でもこういう造語を勝手にねつ造してシーマンにしゃべらせて流行らせるというのは大衆芸術の分野ならではの、けっこうな楽しみであります。ちなみにいまから入れようとしている新造語の例に「これかれ」「これかの」ってのがあります。「これから彼女になる人」という意味ですが、いま使っても「は? なにそれ?」となるんだけど、いずれ流行ってるのを見かけたら、気に留めておいてください。