斉藤由多加 (Yoot Saito)
さいとうゆたか
 

東京生まれ。ゲームクリエーター/株式会社ビバリウム。ゲーム作品の代表作は「シーマン~禁断のペット」「大玉」「ザ・タワー」など。ゲーム作品の受賞歴としては、文化庁メディア芸術祭で特別賞、米国ソフトウェア出版協会でCodies賞、Game Developers' Awardsなど。 TheTowerDS が08年6月26日に発売予定 
 使用カメラ/ライカM8 愛用レンズNoktilux 50mm F1.2など

株式会社ビバリウムのサイトはすこしリニュアルしてwww.vivarium.jpに移動しました。
フォトアルバム

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秀爺さん

大滝秀治さんと今日久々にお会いした。

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スタジオで録音するのが目的であったが、以前「大玉」の録音のときは、三回とも迎えのタクシー手配のトラブルに見舞われた。なので、今回は僕が社用車を自分で運転してご自宅まで迎えにあがった。

僕は万年筆が大好きである。大滝氏も大の万年筆マニアである。
なものだから大滝氏には、ぼくがずっと使っているウォーターマンと同じモデルを差し上げたことがある。そのあと、大滝氏が読売新聞の演劇賞を取られた時にお祝いに差し上げたのが、京都の古竹でつくられた一品モノのセーラー製手作り万年筆。どちらもえらく気に入っておられるようで車中の話にも花が咲いた。

私のライカM8を見て、「ライカはデジタルになったの?」と、こちらもえらく驚いておられた。大滝さんはM3を持っておられたそうだが、若いときに金に困ってうってしまったそうだ。秀爺さんとは世代がずいぶんと違うのに話が合うので実に楽しい。ー

録音がおわって、ご自宅にお送りする道すがら、青山の万年筆専門店に立ち寄った。モンブランの限定モデル「ヘミングウェイ」を見るためである。いまではプレミアがついて中古でも33万もするのを見てびっくりとしておられた。かつて新品を有していたが知人の女優さんに上げてしまったそうだ。

帰りの車中では、渋滞に引っかかってしまい、長い道中になった。その間、僕が松竹の「八つ墓村」が好きで好きで、とくに弁護士役の大滝氏が好きだという話。25年以上たってから岡山までロケ地を見に行ってしまった話、「あげまん」で頭取役の大滝さんがスキャンダル写真をみせられたときの演技がいまだに脳裏に焼きついているという話、大玉の台本は自分が「影武者」の大滝秀治になりきって書いた、という話・・・。たくさん話をさせていただいた。(いろいろな裏話も聞いたけど、ここでは書かないことにする。)

結局、今日は一日、大滝さんとずっとご一緒した。子供にもどったような一日だった。こんど浅草に飲みにつれていってもらおうっと。

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カバーバンド

今日、六本木のバウハウスにいった。
70年代の「ハードロック」をカバーする老舗ライブハウスで、10年以上ちょくちょく通っている店だ。ここのバンドはよその店のバンドよりも格段に上手い。若いバンドマンにとってはこの店で演奏することがひとつのステイタスである。

上手いカバーバンドというのは、得てしてオリジナルのアーチストよりも演奏技術が上である。本家より上手いというととても奇異に聞こえるかもしれないが・・。

そもそも原曲を演奏するオリジナルのアーチストの練習量なんてものはしごく限られている。候補曲をあれこれアレンジしながら演奏し、そのまま数日以内にレコーディングである。ビートルズの「ハードデイズナイト」にいたっては、LP全曲まとめて1日でレコーディングされたそうだ。

それらの曲を、テープでステップバックしながら何年も練習しているカバーバンドの方が上手くないわけがない。

だからオリジナルアーチストというのはハンデキャップを負う宿命にある。わずかな期間で完成させた演奏やアレンジを、何年いや何十年もの間「おれだったもっとこうしていた」と後発のセミプロたちに批評されるのだから。

かつて朝日新聞のデジタル大賞の審査員をやっていたことがある。その年の大賞は映画監督のジェームスキャメロン氏が取り、幕張で予定されている授賞式に本人みずからが来るということになった。
そして当日授章式本番に出向いてみると、本人の代わりにハンディカメラで撮ったと思われるプライベートビデオ映像が会場届けられており、壇上でそれが上映された。「タイタニックの編集が終わらず、欠席させていただく。大変申し訳ない」というキャメロン氏の句苦悩する姿がそこには写されていた。その姿は、決してただの欠席の言い訳ではない殺気に溢れていた。そして同時に、その姿を見た誰もが、「これは間に合わないだろう」と確信した。すでに話題作「タイタニック」の宣伝は日本でも始まっていたのだから・・。

作品の大小を問わず(いや、むしろ大作ほどといってもいいかもしれない)オリジナル作品をつくる現場の時間のなさは、プロとして作品づくりにかかわった人間でしかわからないにちがいない。小説でも映画でもゲームでも、できあがるまで終始ドタバタである。形がないものを模索するクリエーターは、終始、思ったとおりに行かないジレンマとの間で悩む。一度出来上がった作品を踏み台にするのとはわけが違う。

きれいにパッケージされた作品を手にして、よもやこれが時間内ぎりぎりに工場入れされた、なんてことを想像する人はいないにちがいない。「大作なのだから何年もじっくりと練ったんだろう」と誰もが思ってしまうのも当然かもしれない。

そんな中で、人の心をうつ作品をつくるというのは至難の技である。今夕、バウハウスの見事な演奏を聴きながら、「オリジナルアーチストたちがこの風景を見たらさぞやくやしいのだろうな」と感じ入ってしまった次第である。

PS

もうご存知の人も多いかもしれないが、一部3.29発売と広報されていた「シーマン2」は、発売が延期された。その苦渋の気持ちと関係者の苛立ちは、スタッフの努力とともにいずれ紹介する価値があると思っている。

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ROMアップデート

ライカM8のROMプログラムが更新された。
といっても、2月と予定されていた約束は半分くらいしか守られなかったけれど・・。

いずれにしてもそそくさとサイトからダウンロードしてファームウェアをアップデートした。
「ほんのすこしだけ」ライカが使いやすくなった。
プレイビューの際のフラッシュバック現象にも似たバグも修正された。

でも、色味は以前として不可思議である。
この色味を「ライカの色味だ」とか「これが味だ」という人がいるとしたら、おそらくとてもおかしいと思う。日本のデジタル技術は、すごく進んでいたのかもしれない。

高いカメラだったけどホワイトバランスが改善されないかぎり、モノクロ機として使うことにしよう。
カラーはRD-1があるから。

なんだかとてもだまされたような気がする。

すこし残念である。

次の更新と告知されている4月がすこし楽しみである。

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ハプニング

すこし前の話であるが、麻布十番の商店街のど真ん中で大捕り物がおこなわれた。

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数台のパトカーとともに三十人近いおまわりさんが突如として集まり(この写真にうつっているのはその一部にすぎないがそれでも数えると11人もいる)、犯人らしき人物はクルマから出されて身体検査のあとパトカーの中に押し込まれた。そして白手袋の、いかにも鑑識と思しき人が"その人物のクルマ"の中をすみずみまで調べ、"らしきモノ"をビニールにいれる姿がみえる。

やじ馬の多くは息を呑んだ。「ヤクか?」「いや殺人?」と。
しかし、目の前で一部始終をみていた店員から事実関係が伝わってくると、やじ馬に苦笑が広がった。

駐禁取締員の肩を違反ドライバーが小突いたのだという。
それによってただならぬ事態となった次第である。

事実がやじ馬に広まるにつれ、近辺の雰囲気は呆れ顔に変わっていった。

交番のおまわりさんにきくと、「警察は仲間意識が強いからね。身内になにかあったときは徹底的にやるよ」と苦笑する。

ま、これも犯罪には違いないが・・、住人たちは麻布計算にもっと対処してほしいことがたくさんある。その被害者が"身内"では決してないだろうけれど・・・。

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文化庁メディア芸術祭の記念シンポジウム

イベントに来ていただいた皆さん、関係者の皆さん、おつかれさまでした。

東京都写真美術館で開催されたメディア芸術祭記念シンポジウムは、来場した方々は楽しんでいただけたのだろうか? せっかく来ていただいたのだから、もうすこし楽しませたかったのであるけれど、自分としては満足のいく話をできたかどうか、自信がないのである。

会場は、予想以上に若い人が多かった。てっきりゲーム業界の若手の方が来場しているのかと思っていたのだが、途中で挙手して聞いてみたら、そうでもない、とのこと。

じゃ、いったいどんな職種の人たちなのか、と聞いてみたかったのであるが、会場内にマイクを廻すわけにも行かず、わからずじまいだったのである。

私は、壇上で、自分の出番でない時間に、ひそかにぱちぱちと写真をとっていたのであるが、カメラがでかいライカだったので、結構目立ってしまった。あつかましい態度に見えたのではないかと思う。この場を借りてお詫びする次第であるが、その時とった写真もあわせて掲載することにする。

それから関係者の皆さん、弊社から動向してくれたYくんとKくん、S社のIさん、協力ありがとうございました。お疲れ様でした。   

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▲石原さんのピンチヒッターの浜野さんは、いまは東大の先生である。

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▲会場は、若い人が多かったのでびっくりした

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▲浜野さんと松浦さんに久々にお会いできてうれしいである。

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久々に人前にでるので

久々に人前にでることになった。
ここのところこもってばかりいたので、すこし緊張する。
以前に審査員をやっていた、文化庁メディア芸術祭のシンポジウムで、石原さんや松浦さんに会えるのがすこしうれしいなと。

いま作成しているSeaman2とか、実験でWiiで動き始めたモノなのが披露できればいいな・・。発売元にきいてみよっと・・。

どうぞ、興味のある人は来て下さい。

場所は恵比寿、日時は3月4日の日曜日の午後。
入場はたぶん無料だと思う。