斉藤由多加 (Yoot Saito)
さいとうゆたか
 

東京生まれ。ゲームクリエーター/株式会社ビバリウム。ゲーム作品の代表作は「シーマン~禁断のペット」「大玉」「ザ・タワー」など。ゲーム作品の受賞歴としては、文化庁メディア芸術祭で特別賞、米国ソフトウェア出版協会でCodies賞、Game Developers' Awardsなど。 TheTowerDS が08年6月26日に発売予定 
 使用カメラ/ライカM8 愛用レンズNoktilux 50mm F1.2など

株式会社ビバリウムのサイトはすこしリニュアルしてwww.vivarium.jpに移動しました。
フォトアルバム

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グッズをつくろう!!

ほぼ日の連載にこちらのブログのリンクを掲載したせいで、やけにアクセス数が伸びたです・・。

さて、大玉のプロモーションをかねて、グッズをつくろうという案が以前より関係者内であるのですが、いままだ迷っておりまして。そんなこんなの先週、ずっと以前にサンプル作成をお願いしていた、漆(うるし)塗りのすずり箱、が京都の老舗さんより出来上がってまいりました。筆やすずりをここに入れて、これはという人のために手紙をしたためる・・。そんな時のためのすずり箱。漆のにおいが(正確にいうと"かしゅう"といいます)ぷんぷんと匂ってくるのですが写真ではぜんぜんわからないよね。

任天道ロゴ版と、大玉ロゴ版、を、制法別にお願いしていたのですが、まず第一弾で、出来上がってきたのが下のようなサンプルです。

年齢のせいか、はたまた時代がそうなのか、とにかく最近「和」の匠に魅せられている自分がおります。和のグッズを、なもんだから作って販売などしたいな、という希望をもっておりますが、なにせ一個一個が高いのと、数がたくさん作れない。だからいまだに迷っております。

こんなグッズ、欲しい、というご意見がありましたら参考にしたいので、どうぞお寄せくだされ。

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7ティモシーリアリー氏のDVD

そういえば、昨年、ティモシー・リアリー氏の自伝DVDの監修解説をさせていただいた。長い知人のKさんから直接電話をもらったので、懐かしさもあってのお仕事。
↓以下がその完成作品です。
http://www.nowondvd.net/products/timothy/index.html

ティモシー・リアリーって誰?という人は、サーチエンジンなどで検索してみてください。びっくりするような情報がたくさん出てくると思いますので。(英語表記はTimothy Leary) 
でもね、日本ではすごく誤解されていると思うのですよ、「ただドラッグ漬けの人」みたいな、ね。もともとはハーバードの心理学の教授ですからね。ジャンキーではないですよ。ちなみにビートルズのカム・トゥゲザーはティモシーさんがカリフォルニア知事選に立候補したときのキャンペーンソングとしてジョンが作ったそうな。ここらについてはずっと疑問だったので今回の仕事を機に浜野保樹先生に「順番が逆ってことないですか?」と確認したんだけど、間違えない、というお答えでした。オノ・ヨーコとの公開ベッドインの映像にも登場しますし、きっと変革ということに対しての同士意識はつよかったんだろうな、とは思っていたのですけどね。

で、このお仕事を引き受けてからというもの、「どこかにあるはずだぞ」ってことで過去の写真や資料をひっくり返して探してみたわけですが、ないんですよ、あったはずのものというのは。手紙やらサイン本やら、いろいろとあったはずなのですが、なくなってゆくものなのですね。運よくネガをCDにやいておいたおかげで、生前のティモシーの自宅でのスナップだけはたくさん発見。モノクロ印刷となってしまいましたが、こちらのDVDには掲載させていただきました。

実は3年前のE3のとき、ティモシーの家を訪れてみたんだな。むろんもう違う人が住んでいるはずなのですが、扉を「トントン」としてみたら快く中を見せてくれて、写真もとらせてくれた。十分わかっているみたいでしたね、かつてのここの住人が普通の人ではなかったということが・・。懐かしさを通り超えて涙が出るような気持ちになってしまったわけでして・・・歳でしょうかね?

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麻布十番合唱団

僕は麻布十番という街がとても好きだ。近所の飲み屋でギターの流しをしているうちに自然発生したのが麻布十番合唱団である。合唱団といってもギターにあわせて歌謡曲をうたっているだけで練習があるわけでもない。名前は立派だが実態はというといい加減なもので、つくったTシャツを購入した人がメンバーかな。一同に会したことなど一度もないが、十番祭りの時期に店であまり盛り上がりすぎて近隣に110番されたことがあるくらいかな。

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かっこつけるわけじゃないが

明日、自費で京都任天堂さんの営業会議にご挨拶にいってきます。

シーマンのときにもセガさんの販社を訪れてに同じことをしたのだけどさ、新作出すときは、頭下げて「このソフトをつくった者ですが、ひとつよろしくお願いします」と顔見せにいくのさ。スーツ着て。

「本当にお見えになるんですか?」と驚いていたのは任天堂のYさん。
「当たり前じゃないですか、人生かけてんだから!」
「ま、ま、そりゃそうでしょうけど、こんなこと初めての事なんで・・」
「僕は毎回やってますよ」
なかば押しかけにも似た挨拶である。

好きなものを作ろうとすると、いやというほど、やりたくないような仕事をしなければならないです。僕の毎日の9割5分はどうてもいいようなことに費やされている。本当に自分の手を使ってやれたらいいだろうな、と思う面白そうな仕事は残念なことにたいがい部下に振ることになる。
「君たちにあって僕にないもの、って何だと思う?  一つのことに集中できる『時間』、だよ。うらやましいとさえ思うことがある」 これ、最近の僕の口ぐせです。

資金繰りだとか、借り入れだとか、社長というのはていのいい雑用だ。うんざりするような仕事に一日の8割をとられ、のこりの貴重な2割を、社外からの電話対応やら、支払い決裁やら、なんやかんやの相談にとられ、あとは帰宅後の自分の時間をつかってみっちり朝まで仕事。これじゃ体もこわすというものだ。それでも続けているのは、やっぱ大手企業ではできない企画を実現できるのが中小スタジオの存在価値だから、と思っている。

ゲームクリエーターを目指す若者が依然として多い。素人と限るつもりはない。業界人にもすごく多いんだもん。
そういう人とあってて感じる絶望感に似た感覚がひとつあってさ。

「僕はお金には興味ないんだよね」
とか
「作りたいものをおもいきり作らせてくれる環境があればあっといわせてみせる」
とか涼しげにいうのがかっこいい、という風潮ね。
誰が作ったんだろうかね、こういうう風潮。僕ら裏方なんだぞ。

「お金に興味がない」というのは正しくないよ。「使うお金は心配したくない」でしょ? 懐に入ってくるお金に興味ない人なんていないんだから。その影には金に手を焼く人が必要なんですよ。会社のお金なんてほっとけばどんどんなくなるんだから。僕はお金に無関心ではいられない。もっとほしい、とはっきりいえる。できることならもっともっと制作費をかけたいもん。でも家賃とか給料とか光熱費だとか、そのつじつまを合わせなきゃならないから、大変なのだよ。だから社長は偉いのだよ。『社長だから偉い』んじゃない、『だから社長はえらい』のだ。

フランシス・F・コッポラの奥さんのエレノアが書いた『ノーツ』という手記を22年前に読んだ。ここには、コッポラが『地獄の黙示録』の撮影が泥沼化する様が描かれている。予算も時間も尽き、製作中止。クレジットカードも止められて、ゴッドファーザー1・2で獲ったオスカー像を二回の書斎の窓から次々とプールサイドに投げつける半狂乱のコッポラの姿が、奥さんの目から生々しく書かれている。
でもそういう執念があるから、彼の作品はどれも卓越したものがある。おなじ駄作であっても、ハリウッドのそれとはぜんぜん異なる殺気めいた怨念が漂っている。

『斉藤マジックを間近で見たい』
そういって大玉に合流した若きプランナーがいた。
『マジック??』
そんな器用なことは私にはできないですよ。
ヒットさせたければ、スーツを着て自費で営業流通の方々に挨拶に行きましょうよ、日本のクリエーターのみなさん!!

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西野けんけん

写真だけを見て不気味といってはいけません。博多のライブハウスで、ともすると滑稽なスタイルで歌っていたであろうソウルフルなシンガーも今は40代となり、同じく博多で発見したギャル二人組のユニットをマネジメントする社長兼マネージャーです。人知れず深夜の麻布十番で知り合い、いまはよく遊んでいますけど、マイクさえ握らなければとても律儀なビジネスマン。こんな変な人、みたことないです。

この人が私財を投げ打ってプロモートしているアーチスト「梅星」は↓こんなかわいい女の子たちですが・・・。
http://www.umeotome.jp/

一緒にセッション(?)させてもらってますけど、こんどはライブにいってみよっかな。

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宮本茂さん

「しらないのか!? 世界で一番プレイされているゲームをつくっている人だよ」
友人のWILLさんが12年くらい前にそういって紹介してくれたのが、任天堂の宮本茂さんという人物でした。ま、スーパーマリオやドンキーコングや、ゼルダの伝説、などをつくった人で年は10歳上です。なのに、この人といると心が子供に返るのはなぜ?

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写真は某雑誌の新年号巻頭取材のために訪れた京都の神社で、「大玉」という新作のヒット祈願の絵馬を描いているところです。

それにしても僕は番頭さんみたいだなぁ。

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ナーバス

僕は実は、とてもナーバスな人間である。みかけがそうでないので、意外がられるけど。

で、ここのとろこ、いろいろとショックなことがあって、自信をなくしてしまったのであります。
しかも体を壊していて、ニトログリセリンまで服用中。アルコールを一切飲まなく(飲めなく)なっている始末。

ひさびさにホボニチの原稿を書いたのですか、40代を過ぎて自分が「変人である」という事実に気づいた男の気持ちをそこにつづってみました。

GameSpotというゲームポータルサイトの編集長のカートに久々に電話をいれて、米国の事情などを聞き、そのあと長々と人生論。会社をやりながらものづくり、はたいへんだ、という話。40代は始まりだ、という話、かなり勇気づけられました。ありがとう。Megumiさん、このサイトをみたら翻訳してあげてね。

http://1101.com/head/index.html

でも斉藤由多加をみつけて、大玉の話とか探してみてくださいね。

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お高いおもちゃ

デジカメ歴は誰よりも長いと自負していたけど、EPSONR-D1にはびっくりしました。こんな表現をするとマニアの人からは笑われてしまうけれど、普通のデジカメユーザーにわかりやすくいうならば、このデジカメ製品にレンズはついていない。好きなものを買って使ってください、というわけです。

要は、ライカに代表されるレンジファインダーカメラ(一眼レフ以前のカメラ)を最新技術で再現したものでして、言い換えるとノスタルジックな仕様を再現するためにやけに手をかけた「高価な男のおもちゃ」ですね。

デジタルなんだからフィルム巻上げレバーなんかが必要なわけもなく、なのにこのカメラはいちいち巻き上げないと次が撮れない。バッテリー残量から設定まで、デジタル表示すればいいものをわざわざ機械式メーターで表示させている技術はセイコー時計のものだという。

そんでもって絞りもピントもシャッタースピードもマニュアルで、無論ズームもつかないし液晶でモニタリングもできないなければ内蔵フラッシュなんてどこ吹く風。よくわからないけど不便になったぶん自分が重要になってくる。ひとつだけ助かっているのは、撮影後であればLCDで写真を確認できることぐらいかな。これはありがたい。科学の付録」じゃないがこの徹底ぶりは知人に大ウケだった。仕事に使えないがカメラの勉強になるこのカメラの値段は28万+レンズ代。最高の教材です。

さてカンジンの写真は、というと最初のうちはかなり悲惨でした。でもね、だんだんと慣れてくると、おどろくほどきれいなんだよ、写ってくるものが。

下の写真は初日にとった、ゆめしや(www.yumeshiya.com)に展示中のビンテージマックです。あんまうまくないけど、記念ということで。

ということでこれからこのカメラはあえてモノクロモード用として使うことにしました。広角でモノクロ写真を「ぱちぱち」といわせながら撮ろう。撮影時にわざわざモノクロモードで撮影する人なんてデジタルではいないけどね。I君がむかし「いさぎよくモノクロで」って表現していたっけな、こういうのを。

ということでひさびさにはまるおもちゃを入手したというニュースでした。